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混声合唱とピアノのための組曲「風の旅」 Ⅲ 吹き荒ぶ

日本語の繊細さ

日本人がそうであるように、『日本語』もまた、とても多彩で豊かな感受性に満ちた言語だと思います。


例えば「雨」。


春雨、時雨(しぐれ)、霧雨、通り雨、五月雨(さみだれ)などなど、日本人ならではのデリケートな感性から生み出された美しい表現の世界が広がっています。


『貴方にどうしても去らなければならないことがあるのでしたら、《左様なら》致し方ありませんね。』


「さようなら」は、本当に美しい言葉だと思います。


Ⅲ 吹き荒ぶ

そんな日本語の「風」の表現を調べてみました。

これも本当に多彩です。


混声合唱とピアノのための組曲「風の旅」の第3曲「吹き荒ぶ」は、そんな饒舌な世界を音で描いてみたいと思い書いた作品です。


 演奏時間:3分30秒

ピアノ伴奏付き

作詩:河邊 一彦




嵐呼ぶ  あの雲を  突き抜けて
漆黒の  闇でさえ  吹き飛ばし

君は来る  確かな足どりで
吹きつける
吹き抜ける
吹き荒ぶ


愚かさや あきらめや 絶望も
遠い日の 消えかけた 想い出も 
  
君は来る  
全てを  一瞬で
飲み込んでゆく


雲の切れ間に
見えた虹
幼い日  見上げた
幸せの色


風よ  風よ
消し去って
この世の  全て

憎しみや  苦しみを
地平線の彼方へ


山並みを  草原を  飛び越えて
赤い屋根  青い空  吹き飛んで

君は来る  僕の住む  この街へ
吹きつける
吹き抜ける
吹き荒ぶ


さびしさも  空しさも  悲しみも
もう二度と  戻れない  後悔も  

君は来る  
全てを一瞬で
飲み込んでゆく


風よ  風よ
砕いてよ
君の その手で

憎しみや  苦しみを
地平線の彼方へ


風よ  風よ
消し去って
この世の  全て

新しい明日
生み出すため

吹き荒べ  風よ


参考音源

イメージ音源です。


字幕をonにしてご覧下さい。





 

★ 楽譜は現在未出版ですが、もしお使いになりたい団体等がございましたらお問い合わせ下さい。