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ヘイリー・ウェステンラ(Hayley Westenra)さんについて

ヘイリー・ウェステンラ(Hayley Westenra、1987年4月10日 - )は、ニュージーランド、クライストチャーチ出身のソプラノ歌手です。

ユニバーサルミュージックとデッカからたくさんのCDがリリースされており、精力的に世界中でコンサートツアーを行っています。

日本でもその美しい歌声に魅せられた多くのファンがいます。

エンリオ・モリコーネを魅了した歌声


一方、現代における映画音楽作曲家の中でも、常にエターナル(不滅)な作品を書き続けている作曲家がいます。

心からの歌に満たされた至上の旋律と美しいフォルムで聴く人の心を打ち振るわさせるとともに、クラシックからマカロニ・ウエスタンまで、極めて幅広いジャンルで創作を行っています。

イタリアの作曲家「エンリオ・モリコーネ - Ennio Morricone -」がその人です。


そのモリコーネがヘイリーの歌声を聴き、自身でプロデュース、オーケストレーション、作曲、指揮まで担当して製作されたのがアルバム「パラディソ」(2011年 Decca)です。

モリコーネは製作にあたって次のように述べ、この私たちにとってもこの上ない幸福な出会いについて語っています。


「彼女の歌声は、ふたつとない、かけがえのない宝である。わたしは普段、他のアーティストのサポートはしないが、彼女の歌声が私の気持ちを動かした。それは、かけがえのない体験と音楽を得るためである。」

 



心の深淵から生み出された音楽と至福の歌声。

まさにPARADISO、天国だと思います!


ヘイリーさんと「祈り」

昨年末のことでした。

ユニバーサルミュージック合同会社のクラシック部門ディレクターの女性からご連絡をいただきました。2014年4月、公演で来日予定のヘイリーさんに「祈り 〜 a  a Prayer」を歌っていただこうと思いますという内容でした。

実は、彼女の出身地ニュージーランドのクライストチャーチでも東日本大震災と同じ時期、2011年2月22日に地震災害が起こり、日本人を含む約200名弱の死者が出ていたのです。

日本人と同じ体験を有する彼女と、海上自衛隊東京音楽隊の三宅由佳莉さんとのデュエットでの公演とアルバムへの収録がこうして決まりました。


 

2014年4月7日(月)、JR山手線大崎駅に直結のゲートシティ大崎 B1 アトリウムでプロモーション・ミニコンサートが開催され、二人のデュエットが初めて実現しました。

と言いますのは、両者のスケジュールの関係で、CDとプロモーションPVはバーチャルで製作されたからです。

ヘイリーさんはイギリス・ロンドンのスタジオで、三宅さんは日本で、そしてそれぞれに収録された音源と動画をミックスして作られました。(実際には、全く違和感なく見事に作られていました。)

 

ヘイリーさんの来日を待って行われたたった一回のリハーサルの後、この日披露された二人の歌唱は、同じ質感を共有する声質と、ピュアで凛とした二人のビジュアルからも素晴らしいものでした。


この日初めてヘイリーさんに会う私は、英語の挨拶を考えていっていたはずだったのですが、彼女が現れ、屈託のない笑顔で微笑んだ瞬間に全てを忘れ、「お、お疲れ様です。」と自分でも情けないこと甚だしいものがありました。

 

いよいよ日本公演

2014年4月14日(月)・15日(火)の両日、東京JR有楽町駅前の東京国際フォーラム ホールCでヘイリーさんの2014来日公演が開催されました。


リハーサルから拝見させていただきました。

バック・バンドの編成は、Piano、Guitar、String bass & electric Guitar、Drumsの4リズムと弦楽四重奏というシンプルなもの。

ヘイリーさんの透き通った伸びのある歌声を見事にサポートした素敵な演奏です。


このコンサートでは、東京音楽隊から三宅由佳莉さん(ソプラノ)、太田紗和子さん(ピアノ)と岩田有可里さん(コントラバス)の3名ががゲスト出演し、単独の演奏も披露しました。


ヘイリーさんとのデュエットの前に三宅さんが歌った「忘れられた歌」(河邊一彦 作詞・作曲)では、弦楽四重奏版の新しいアレンジで演奏して頂きました。


14日のプログラムは、下記の通りです。

第一部

 

千の風になって / A Thousand Winds

ドリーム・ア・リトル・ドリーム・オブ・ミー/Dream A Little Dream Of Me

マイ・ハート・ビロングス・トゥ・ユー/My Heart Belongs To You

翼をください[海上自衛隊東京音楽隊]

朧月夜[海上自衛隊東京音楽隊]

サマー・フライ/Summer Fly

ラ・カリファ/La Califfa

アイ・ビリーヴ/I Believe

 

第二部

 

ユー・レイズ・ミーアップ/You Raise Me Up

三日月 

アイ・ノー・ユー・バイ・ハート/I Know You By Heart

遥かなる影/(They Long To Be) Close To You

虹の彼方に/Over The Rainbow (from "The Wizard Of Oz")

夢やぶれて/I Dreamed A Dream (from Les Misérables)

忘れられた歌[海上自衛隊東京音楽隊]

祈り~a prayer [with 海上自衛隊東京音楽隊 三宅由佳莉]

アメイジング・グレイス/Amazing Grace

嵐が丘/Wuthering Heights

明日に架ける橋/Bridge Over Troubled Water〜 ENCORES 〜

花は咲く

トーク・トゥ・ミー/Talk to Me

涙そうそう/Nada Sou Sou


コンサートでは、三宅さんがマイクを忘れて登場し、さりげなく退場、「緊張してマイクを忘れちゃいました。」と再入場する場面があったり、14日の公演では感極まって涙ぐむ三宅さんにヘイリーさんが寄り添うなど心温まる素敵なコンサートでした。

 

特に、モリコーネの「ラ・カリファ」はヘイリーさんでなくては現せない世界観を描き出しており、深く心に残る演奏でした。

 

ヘイリーさんは、後日CDジャーナルの取材で次のように話しています。

 

――今回のベスト・アルバムには新録音トラックも2曲。「花は咲く」と「祈り」は、どちらも東日本大震災の復興に向けた応援ソングです。あの震災の直前、ヘイリーさんの故郷のニュージーランド・クライストチャーチも大きな地震の被害に遭いましたね。

 

 「幸いなことにわたしの近い人で被害に遭った人はいなかったけれど、クライストチャーチはとても小さな街なので、言ってみればみんななんらかの形で知り合いなの。だからとてもショックを受けて。じつはあの3日前までニュージーランドに帰っていて、ロンドンに戻った日に地震があったの。ついこのあいだ目の前のカフェでお茶を飲んでいた大聖堂が崩れるニュース映像を見ても、なんだか現実とは思えなくて……。その1ヵ月後の東日本大震災だったので、よけいにショックだった。この2つの歌がすでに日本の多くのみなさんの心を明るく照らす曲になっているのは知っているけれど、わたしが歌うことでさらに少しでもその力になればと、そんな思いで歌っています」

 

――「祈り」では、海上自衛隊所属のソプラノ、三宅由佳莉さんとデュエットしています。

 

 「最初に声を聴いたときから2人の間にはなにか通じるものがあると感じていたの。録音は日本とイギリスで別々に録ったのだけれど、今回日本で初めて実際に一緒に歌ってみて、彼女のことがもっと好きになった気がするわ。とてもスイートな人。同じページの上に立っている感じって、わかるかしら。でも自衛隊のトレーニングもしているなんて、とても信じられないわよね」


かけがえのない宝の歌声

私は「祈り 〜 a Prayer」によって、稀有な歌声を持つ二人の歌手に出逢いました。

本当に不思議なご縁だったと思います。

 

モリコーネ氏の言葉をお借りすれば、二人の歌声はまさに「ふたつとない、かけがえのない宝」と思う今日このごろです。


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