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パリ・ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団と「祈り」

日本にも度々来日し、その素晴らしいサウンドと音楽性で世界中の吹奏楽界のトップに君臨するフランスの吹奏楽団、パリ・ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団。

昨年(2013年)の来日公演では、東日本大震災からの復興を願い、急遽「祈り 〜 a Prayer」を演奏していただくことになりました。

招聘元のジャパン・アーツから打診があったのが9月12日(木)スケジュールの都合で東京公演のみの出演となりましたが、とても貴重な体験をさせていただきました。

当日のプログラムはソビエトの作品から2曲、ボロディンの「ダッタン人の踊り」、ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」(Piano:三舩優子)、アメリカの作品からガーシュインの「ラプソディー・イン・ブルー」、そしてフランスの誇るベルリオーズの「幻想交響曲」から第4・第5楽章というゴージャスなもの、「祈り」は、第2部一曲目に演奏されました。

 

リハーサル風景


当日(2013年11月7日)ソプラノの三宅由佳莉さん・ピアノの太田紗和子さんと会場のオーチャードホールへと向かいました。

 

ホールに入るとステージには三々五々とステージに集まる楽員たちの姿、後ろの客席からはウォーミング・アップするクラリネット奏者の美しい音色が聞こえてきます。

やがてマエストロのフランソワ・ブーランンジェが入ってこられましたのでご挨拶し、リハーサルの始まりです。

 

前奏が始まりました。冒頭の伴奏の強弱指定はピアノ(弱く)ですがやや大きいようです。また、ボーカルのオブリガートとしてグロッケンシュピールが入ってくるのですが、これも強すぎます。一番の歌詞が終わりメロディのリフレインが繰り返される部分までマエストロは一旦通し演奏を止めました。

ダイナミクスの指示を口頭で行い2回目は指揮動作でも示してくれていますが、まだ落ち着きません。やがて三回目、今度は最後まで通しで演奏されました。

なんと今度はアッと思うほどバランスが整っています。

 

多分団員たちは、最初自分の思い通りに演奏してみたのだと思います。繰り返すうちにバランスやアンサンブルの調整を一人一人が即座に行い、一つのまとまった響きになったのです。

よく日本人の演奏はこじんまりしているとか表現力に乏しいという評価がされることがありますが、彼らはまず自分の思う通りに演奏し→他とのアンサンブルを〈耳〉で調整し→全体のサウンドを作る。というプロセスをプロフェッショナルにいつも行っているのでしょう。

 

PA(マイクやスピーカー)の調整をはさみながら、リハーサルはこの三回で終わりとなりました。

 


ステージ衣装を見せていただきました。


コンサート本番

 

本番は一階席で、プログラムに寄稿された三浦徹先生とご一緒に鑑賞させていただきました。

「祈り」はもちろんのこと、すべてのプログラムにおいて豊かで美しい響きがホールを満たしていました。

 

 

終演後、楽屋にお邪魔してマエストロ・ブーランジェにお礼を申し上げました。

穏やかでとてもジェントルな人です。

指揮も素晴らしく、音楽的にも充実した時期にあるのではないかと思います。

 

以下、ユニバーサル・ミュージックの記事から転記させていただきました。

 

一部が終了し、休憩を挟んだ第二部の冒頭で、三宅由佳莉と太田紗和子がステージに登場した。

三宅由佳莉の歌声が、やさしく響く吹奏楽の演奏と共に会場を包み、演奏後には大きな拍手とブラボーの声が響いた。

終演後にマエストロ、フランソワ・ブーランジェは、
『彼女は非常に表現豊かだと思いました。オーケストラ全員が三宅さんとご一緒できて本当に楽しんだと思います。来年も来日するのでまたお会いしたいです。そして「祈り~a prayer」は本当に美しいメロディの曲ですね』
と三宅の歌声と楽曲を絶賛した。

三宅由佳莉はパリ・ギャルドとの共演について、
『彼らはサウンドがやさしくて伸びやかで、癒されるサウンドだったので、私もやさしい気持ちになりながら歌うことができたかな、と思います。彼らと同じ空気を吸いながら演奏できるという、本当に大変貴重な体験が出来たので光栄です。この曲(「祈り~a prayer」)が私をいろんなところにつれて行ってくれて、いろんな人に出会わせてくれているな、と思います。私自身この曲を通じて成長していっている気がします。』
と話した。

 

http://www.universal-music.co.jp/miyake-yukari-jmsdf/news/2013/11/08_news#PRUlTHAWFwURvj8C.99 で詳細を読む

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