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【自然に美しく歌うために】 メロディーについて (1)

 メロディは自然の法則でできている有機物!(◎_◎;)  

 音楽は、コミュニケーションをとるための発声や、危険や行動を知らせるための「物を叩く」などの行為から生まれてきたと言われています。

 

 リズムが先かメロディが先かは諸説あるところだと思います。しかし面白いことに、西洋の教会で歌われてきた《グレゴリア聖歌》も、日本の寺院で詠われ続ける《声明》も同じく単旋律(モノフォニック)です。ただし、グレゴリア聖歌はその後複声(ホモフォニック)化し、西洋クラシック音楽の特徴である和声を作る源泉となりました。世界中に見つけることができると言われている「ペンタトニック(5音音階)」の素朴な旋律も、単旋律が多いと思います。

 

 さて、音楽の三要素である〈リズム〉〈メロディー〉〈ハーモ二ー〉は、三つの異なった要素ではなく実は密接に関連し合っています。メロディーを歌う時、それぞれを考えていたのでは演奏になりませんが、事前に分析(アナライズ)したのと、そうでないのとでは大きな違いがあります。今回はメロディの持つ自然の法則について考えてみたいと思います。

 

 音(ここでは楽音の意味として使っています。)は形は見えませんが、エネルギーを持った有機物です。生きているものであって、死んだ無機物ではありません。

音には、大きさ・高さ・長さ・色(音色)・共鳴・鳴動・発音・滅音など、様々な要素や様相がありその有り様は無限大です。そして、人工的な音以外の音は自然の法則を内在しています。

実際のメロディーで確認してみましょう。


それでは実際のメロディで、先ほどの音楽の三要素と関連付けながら考えてみます。

最初の小節の6個の音をご覧ください。

 

音は上行(高さが上がる)すると落ちようとします。

 

まず、最初の三つの音について見てみると・・・

 

① メロディー: 一旦上がり元の音に帰る、円の弧(アーク)の形になっている。

② リズム  : 最初の音は、2番目・3番目の音の3倍の長さ。

③ ハーモニー: 大きくみればハ長調の主和音で良いでしょう。

 

以上から、ここは

①音の上行・下行をしっかり歌う。

②アークの運動をしっかり出す。

③あたかも上行がなかったかのような感じで最初の音の持続に重点を置いて歌う。

 

以上3つの手段が取れます。

音楽的には音が下行しようとするのは自然なので、それを強調する①は、やや人工的になってしまうかもしれません。

 

次に一旦ラまで上がった音は、一気に下行します。

とても自然です。

ところが・・・。

2小節目では、1オクターブ上に上行です。

 

音は、上行するために大きなエネルギーを必要とします。

ここで1小節目を2小節目の上行のジャンプ台として捉える、つまり六つの音でその準備をすると解釈すると、少なくともアークの運動の後からはクレッシェンド(音をだんだん大きくする)するほうが演奏が容易ですし、自然に聞こえます。

 

そして2小節目は、跳躍して高い音になったメロディーをリズムが補完しています。

たとえばせっかく一生懸命登った山をすぐ降りるのはもったいないですよね。

美しい景色を眺めたり少し休憩したいのが自然です。

従ってここでは長い音価のリズムが選ばれているのです。

ハーモニーは、ハ長調の四度の和音(サブ・ドミナント)で〈表情和音〉と言われる明るい和音になっています。

 

続きは、もう少々お待ちください。

 

 

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コメント: 1
  • #1

    ♪~ (土曜日, 14 2月 2015 12:43)

    音が出るようにならないかなぁ。